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の・ぶ・ろぐ   ・・・・・・・・・・  作曲家・信時潔の人と作品に関する最新ニュースや、日々思いついたことなどを書いています。
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『東高歌集』(東京高等学校校友会売店部 昭和4年11月発行)をお借りしたので資料データを確認しています。

掲載されている信時作品は「第一回記念祭祝歌」「第三回記念祭歌」「大成寮々歌(煌きそむる暁星に)」の三曲。

中でも気になるのは清水重道作詩、信時作曲「第三回記念祭歌」。のちに「沙羅」(昭和11年頃作曲)を生み出すコンビは、昭和初年頃どの程度の知り合いだったのか、詳しくはわかりませんが、なにか行き来があったことを思わせます。

この資料、東大OPACや国会図書館、CiNiiにも無かったのですが、東大のどこかに残っているのでしょうか。

参考までに、表紙、目次、第三回記念祭歌、奥付、ついでにちょっと楽しい絵があったので「東高踊図解」ページを載せておきます。(図解ページの裏に踊り方の説明もあります)










 


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以前「兵庫県民歌の謎」という記事を書きましたが
http://noblogblog.blog.shinobi.jp/Entry/165/
その後の情報を二つ書き留めておきます。

布く新憲法 ゆくては明かるし…幻の兵庫県民歌
『神戸新聞』
2015/1/1 

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201501/0007625977.shtml


【追跡・消えた『兵庫県民歌』】
存在しないはずの楽譜が県立図書館に──新たに浮上した3つの謎
http://news.ameba.jp/20150813-975/
2015年08月13日 提供:ガジェット通信



信時潔が作曲した校歌、社歌•団体歌には土井晩翠作詞のものが28ほどあります。
『晩翠先生校歌集』(黒川利雄 1967)に載っていないものが半数以上あり気になっていました。
同書の追補版や個人が編集した一覧などもあるらしいのですが、近くの図書館では閲覧できないため、仙台文学館で調査してきました。

同校歌集の追補版は『晩翠先生と夫人 : 資料と思出』(黒川利雄 1971)に載っていますが、数はそれほど多くはありません。

仙台文学館http://www.sendai-lit.jp/所蔵資料目録の「その他」で「ドイバンスイ」を検索して出てくるのが次の二点です。

1)土井晩翠作詞校歌学校一覧 2007年 改訂Ⅴ (横田英司 2007.7) 
   ※前の版もあり

2)晩翠校歌集 / 土井晩翠[著] ; 岡崎匠吾編 改版 (岡崎匠吾 2006.9)
ーーーーー
1)は校歌のリストで、収録曲数は293曲
2)は、判明している晩翠作詞の歌詞集です。収録曲数は264曲(一部歌詞不明等もあり)

1)は私がリストアップした信時作品が含まれていましたが、作詞作曲者はありましたが、おそらく私のホームページなどからデータを作成したものらしく、それ以上の情報にはたどり着けませんでした。

信時作曲リストに載っていない校歌も見つかって、これから信時側の資料と照らし合わせて詳しく調査します。
晩翠は仙台空襲で家も蔵書の大部分も失ったため、校歌の情報は晩翠の手元にはなく後から追って調べたものだそうです。著名な詩人なのになかなか作詞した校歌の全貌がわからないのはそういった事情によるもの、という事が現地を訪ねて実感出来ました。

晩翠草堂では、展示品と晩翠の生涯の解説を詳しくしていただいて、とても良かったです。

PS 写真資料の寄贈者に外山雄三さんのお名前があったので伺ったところ、ご親戚にあたるそうです。



『寮歌は生きている』(東京 : 旧制高校寮歌保存会 , 1972.6

 http://opac.lib.geidai.ac.jp/cgi-bin/opc/opaclinki.cgi?ncid=BN05812337

 に掲載されている静岡高等学校応援歌(大正14年)は、信時潔作曲とありますが、これは信時の作品ではなく、梁田貞作曲の大正13年の応援歌であることがわかりました。

 静岡大学附属図書館に保存されている『定本寮歌集 : 創立七十周年記念』

http://www.lib.shizuoka.ac.jp/opacid/BB1857612X

 で確認したところ、静岡高等学校応援歌は毎年のように新しいものが作られていたようで複数あるようです。

 正しくは以下の通りです。

----------------------
静岡高等学校 応援歌(大正13年)

 葛原しげる作詞  
    ※しげるの漢字はWikipediaの葛原しげる
参照
 梁田貞作曲
 冒頭歌詞:東西南北に連る連山を

----------------------
静岡高等学校 応援歌(大正14年)

 高野辰之作詞
 信時潔作曲
 冒頭歌詞:ララララララ 起てよ選手
----------------------


 
信時潔作曲、校歌・社歌・団体歌一覧 2015改訂版が、ようやく仕上がり、ウェブサイトにアップしました。

2012年のコンサートのプログラム冊子に印刷版を出して以来、ウェブサイト上のリスト更新はストップしていました。この3年の間、学校統廃合、市町村合併も進みましたが、各学校のウェブサイトが充実して、校歌を掲載している学校が増えたため、今も歌っていることが新たにわかった学校は30余りありました。

校歌・社歌・団体歌一覧の改訂版を見るには、信時潔研究ガイド http://home.netyou.jp/ff/nobu/ を開き、左側のインデックスから「校歌・社歌・団体歌」を選んでください。

「校歌」「社歌・団体歌」の一覧はPDF版です。コントロールキーを押しながら「F」キーを押すとページ内の文字検索ができます。

信時潔作曲、校歌団体歌情報ページ更新準備中です。追加訂正情報がございましたら情報提供お願い致します。特に学校名変遷、市町村合併等。
校歌 http://t.co/2spZxWH60T
団体歌 http://t.co/BxENaYqArd
慶應義塾塾歌のCDの発売予告メールが届きました。

CDのタイトルは『慶應の歌』
「昭和30年代に、猛練習に明け暮れていた、男声合唱による貴重音源。
初めてのCD化となりますが、青春の息吹まで感じとれるすばらしいものです。
ボーナストラックには昭和40年代のステレオ録音による名演奏
そして藤山一郎、伊藤久男、霧島 昇による歌唱も特別収録です。
ジャケットも当時のLPデザインを復刻しております。」
とのこと。

発売予定日は2015年2月18日。

こちらは学習院院歌の周辺について、まとめられた論文です。
千葉糺「院歌の周辺―安倍能成 信時潔 岩波茂雄 頭山満」
『学習院高等科紀要』第12号 p.220-248
信時潔作曲「兵庫県民歌」という楽譜が、確かに信時蔵書の中に存在するのですが、
兵庫県は「県民歌は存在しない」と言っているそうです。
その謎が、以下の記事で解き明かされています。


失われた『兵庫県民歌』を求めて──1947年制定の県民歌はなぜ「存在しない」ことにされているのか?
http://getnews.jp/archives/655664
「ヒロシマケンジョ(広島県女)」などの歌詞があって、現在のどの学校につながるのか確認できなかった作品について、わかってきました。

広島県立広島高等女学校(現・広島県立広島皆実高校)の
応援歌、凱旋歌、校歌は、すべて信時潔の作曲でした。

校歌は、今も、同校の同窓会などで歌われているそうです。
http://www.tokyo-minamiyuho.com/song.html

それより数年前に作られた「応援歌」「凱旋歌」は、同校の年史にも
載っていないそうです。

ところがなんと、同校の同窓会「皆実有朋会」にお尋ねしたところ
東京同窓会「東京皆実有朋」のホームページ
http://www.tokyo-minamiyuho.com/
の、「東京フォーラム」№18に掲載された、思い出の記に
その歌詞まで書かれていたことがわかりました。

http://www.tokyo-minamiyuho.com/forum/no18.pdf

p.4-6の「人間万華鏡」のp.6 有朋34期 吉木フミエ様の「彼の頃」です。

信時家に残っていた資料にある歌詞とほとんど一致します。

来たれり来たれり・・・は、「応援歌」、
戦い勝ちて凱旋す・・・は、「凱旋歌」、
最後にある「たらちねの・・・護りてゆかん」は、校歌の最後の一節です。

とてもスポーツが強い学校のようです。

いま、ほかの情報がないか、さらに探していただいています。
同窓会「皆実有朋会」にはアーカイブズのページもあって、素晴らしいです。

以前広島出身の永井建子のことを調査していた時に、広島は戦災にあっていて
古い資料が残っていないといわれたことがあるのですが、
こうして熱心に資料や写真を集めている所もあって、心強いです。

取り急ぎ、本日はこのあたりまで。





校歌の話が続きます。
小鮒勝博著「開成学園校歌研究序説」という論文が届きました。

開成学園紀要『研究論集』第34号(2014年3月)に掲載されています。

歌詞や、制定にまつわるあれこれを書いたものはよくあるのですが、これは複数の資料(楽譜のバージョン違い)を見比べ、和声の進行などを含めて細かく分析・検討した論文です。

以前、慶應義塾中等部紀要『ウェリタース3』に坂部由紀子著「慶應義塾塾歌の成立」という論文が発表された例がありました。

そして、開成学園校歌の研究。一流校、伝統校は、校歌に対する思いも熱く、大切にされていることが嬉しいです。

そういえば先日、東海大学から、創立者の松前重義が文理融合科目としてはじめた講義「「現代文明論」で、「建学の歌」を取り上げ、一緒に歌いたいという連絡がありました。

大きなイベントが一区切り、校歌づいているこの頃です。

さて、来年は信時潔没後50年。ちらほら動きも出始めました。
信時潔作曲の校歌は約900曲あるのですが、このたび、また一つ新たな情報が追加(修正)されました。

児崎高等女学校(現・横浜富士見丘学園中等教育学校)校歌。
現在も歌われているようです。

実は今まで、「横浜小学校?」というデータと「児高等女学校」というデータがあったのですが、これが正しくは以下の通りだということがわかりました。

団体歌名:児崎高等女学校校歌
現校名 :横浜富士見丘学園中等教育学校
(※現在も歌われている)
所在地: 神奈川県
作詞者: 金子彦次郎
歌いだし:むらさきにおう あさやけに
日付 : 1925.00.00

これがわかったのは、芸大信時文庫の資料調査の時に、
曲名がわからなかったため歌詞の「紫匂う朝焼けに」で検索してみたところ、
みごと http://blog.goo.ne.jp/tombo624/e/46701ca0ddec2e71a21956b05952c20e
に歌詞が掲載されているのを発見!
(漢字かなの表記が違うとヒットしないのでいろいろ試した結果です)

サイトには学校名がなかったので、著者のとんぼさんにメールをしたところ
驚きつつ、こころよく教えてくださって・・・晴れて詳細が判明したのでした。

タイトルの書き落とし、手書き文字の読み間違いなどが重なって、
今までわからなかったのです。

とんぼさんは、この顛末と、校歌への思いを
http://blog.goo.ne.jp/tombo624/e/fd6b82ee4ea18588fe8129d515400ed2
に書いていらっしゃいます。

私の情報アップがだいぶ遅れましたが、手元の校歌データベースも直して、落着です。

とんぼさん、ありがとうございました~。




今日は福沢諭吉先生のお誕生日。誕生記念会では「慶應義塾塾歌」のほか「福沢諭吉ここにあり」「日本の誇」が歌われるそうです。『三田評論』1月号には、三人閑談「信時潔と塾歌」(信時裕子、片山杜秀、坂部由紀子) が掲載されています。
第五回「沼津文学祭」の今年のテーマは「校歌」。 沼津市内の校歌を最も多く作曲したのが信時潔だった、ということから第2回アラカルト講座に呼ばれ、沼津に行ってきました

numazu-pre.JPG8月6日、沼津市立図書館 視聴覚ホールで、「校歌 日本独自の歌文化-----信時潔と沼津の校歌」というタイトルで講演しました。

パワーポイントで、要点と関連画像を表示しながらの講演。

講演の前半では信時潔の紹介と、日本独自の「校歌」の成り立ちのお話。




kokaGRF.JPGとくに今回、初めて作成して披露したのは、信時作曲校歌のうち、作曲年代が判明している824曲の、年代分布のグラフです。信時潔の生涯の作曲活動、日本の音楽事情、学校教育事情、社会状況、などの影響が、各所に見て取れます。


講演の後半は、沼津市内7つの信時潔作曲校歌の自筆譜から読み取れること、などを紹介しました。




講演のなかでも、沼津市内の信時潔作曲校歌を聴けるホームページとして、沼津西高等学校のページを紹介しました。 同校の音楽専攻の学生による校歌の演奏のほか、MIDI 版、練習用にもなる高声、低声ごとのMIDI演奏、そして、曲の進行にしたがって歌詞の色が変わっていく、カラオケバージョンまで、揃った充実ぶりです。会場ではネットが繋がらないため、お借りしたDVDの演奏を流しましたが、この立派な校歌サイトをご案内しておきます。 
http://www.shizuoka-c.ed.jp/numazunishi-h/koka/koka.htm

去年の4月、NHK(ラジオ)で、現代の校歌代表:小椋佳さんと、昔からの校歌代表:信時潔 というような立場でお話したことがあります。そのときも、信時潔の校歌だけでなく、校歌って何?と一通り調べてみました。

その当時、データが、まんべんなく揃っている、校歌に関するお勧め本は、これでした。

 
それに加えて、昨年出版されたこちらの本が、非常にわかりやすくまとめられていたので、参考にしました。


去年の6月に、「研修」で「校歌に関するパスファインダー」を作って、今もホームページの片隅に置いてあります。http://home.netyou.jp/ff/nobu/page071.html

その中に、YOU TUBE で「校歌」の語で検索したところ4660件ヒット(2010年6月19日現在)、とあるのですが、このブログ記事を書いている1年後の8月13日現在、YOU TUBEでは 約 7,410 件ヒットします。
2倍近くに増えています。ちょうど高校野球のシーズンであり、校歌と言ってもあまり「真面目」じゃない投稿もたくさんあるようですが、ネット世代の若者たちにとっても、「校歌」は気になる存在、ということでしょうか。




 


2月のある日、NHKの方から突然電話をいただきまして、FM放送出演のお話でした。日曜喫茶室という番組で今回は「校歌」がテーマとのこと。私がホームページ「信時潔研究ガイド」に掲載している信時潔作曲の約900曲の校歌リストが目にとまって、出演のお話が来たのだと思います。
校歌に詳しい方はほかにいくらでもいらっしゃるだろうと思いますが、研究発表というわけではないのですし、こんな機会は二度とないでしょうから、何事も経験、とお引き受けして録音に行って来ました。

共演するゲストはなんと、あの、小椋佳さん。最近ポピュラー音楽を聴いていないので、真っ先に浮かんだ旋律は「シクラメンのかほり」。「俺たちの旅」は主題歌とともにドラマの出演者の顔が浮かびます。自分よりちょっと年上の人々の「青春」にあこがれたものでした。井上陽水の「白い一日」も小椋佳作曲なんだそうですね。「オナカの大きな王子さま」も、アニメの絵とともに、思い出します。実は最近、朝日新聞の特集で、息子さんとの関わりについてのかなり感動的な記事を読んで小椋佳さんの名前を思い出して、ホームページなど訪ねてみたことがあったのですが。まさか放送でご一緒することになるとは思ってもみませんでした。校歌と小椋佳さん--実は校歌が、いくつもあるそうで、とても評判が良いのだそうです。(詳しくは放送を聴いてください。)

当初の放送予定は、3月の最終日曜だったので卒業、入学の季節にぴったりだったのですが、2月の放送が津波関連報道のため延期になり、「校歌」の話もひと月遅れで4月25日放送となりました。

録音当日、喫茶室に見立てた放送スタジオでは、「ウエイトレス」役のアナウンサー小泉裕美子さんが、本当に飲み物の注文をとりに来て運んでくださるので、ありがたく頂戴しました。喫茶室の「マスター」のはかま満緒さん、「ご常連」の轡田隆史さん、そして「お客さま」は小椋佳さんと私。おおまかな進行の打ち合わせはあったものの、それだけにとどまらず、話ははずみ、録音は予定時間を大幅に上回りました。時間内に収まるように編集されるようです。

「いま」の校歌の作者代表が小椋さん。過去の校歌、長年にわたって歌い継がれている校歌のことをお話しするのが私の役どころ、というつもりでしたが、うまく伝わったでしょうか。

番組の中で、私のリクエスト曲=おすすめの曲として、『SP音源復刻盤 信時潔作品集成』の中から、私が一番好きな曲「丹沢」(独唱 木下保)を。また、信時潔作曲の校歌を代表して「慶應義塾塾歌」をお届けします。

4月25日(日曜) NHK-FM 12:15から14:00 に放送されます。
日曜喫茶室 「今も校歌を歌えますか?」 是非聴いてください。
 
f66b80de.jpeg
NHK スタジオにて。
(左から 小泉さん、はかまさん、小椋さん、 右端は轡田さん。)

 

 

*-*-*-*-*
CD『SP音源復刻盤 信時潔作品集成
tenkai-web.jpg






企画・構成・復刻:郡 修彦
構成・解説:信時裕子
CD6枚組、別冊解説書
(B5変形判 全144頁)
15,750円(税抜15,000円)
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