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の・ぶ・ろぐ   ・・・・・・・・・・  作曲家・信時潔の人と作品に関する最新ニュースや、日々思いついたことなどを書いています。
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昨年(2012年)9月に「帰去来」の楽譜を出版しました。
 http://noblogblog.blog.shinobi.jp/Entry/92/

同楽譜の「校訂報告」に詳細を書いたのですが、
校訂作業を進めていた時には、初演者に渡ったであろう浄書譜(それが決定稿)の
所在がわかりませんでした。

その後、柳川の白秋記念館から、「自筆譜」(と言われている手書譜)の
「コピー」が見つかったという知らせをうけました。
見せていただいたところ、自筆譜ではなく、ミイによる筆写譜であることがわかりました。

ただし、初演者が使ったものではなく、
初演から10年以上過ぎた昭和35年頃
演奏したいが楽譜がない、というような問い合わせにこたえて
信時家にあった浄書譜を送ったもののようです。

昨年校訂した楽譜で、判断した部分が、正しかったかどうか、
気になる部分を調べてみたところ、ほとんど判断したとおりで大丈夫でした。

ひとつだけ残ったのが ダ・カーポ or ダル・セーニョの件です。

昨年出版した楽譜は、結局、第40小節に「D.S. al Fine」(セーニョまで戻って、フィーネで終わる)の
指示をいれて、第3小節の冒頭に「セーニョ」の記号を置きました。
新たに見つかった楽譜は、第40小節には「Da Capo al Fine」とあり
しかも、第3小節の冒頭に「」の記号が付いています。

(自筆譜ではDa Capo al segno。詳細は「校訂報告」参照)

音楽記号ではない、この謎の*マークは、セーニョマークの代わりだろうと、私には思えるのですが。

Da Capo(冒頭に戻れ)と書いてあるとおり、曲の冒頭に反復記号も付いています。

第40小節から
「冒頭に」戻りたかったのか、それとも
「セーニョマークに」戻りたかったのか???

この謎は解けませんでした。




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*-*-*-*-*
CD『SP音源復刻盤 信時潔作品集成
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企画・構成・復刻:郡 修彦
構成・解説:信時裕子
CD6枚組、別冊解説書
(B5変形判 全144頁)
15,750円(税抜15,000円)
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